2023年12月12日に「けいはんなR&Dイノベーションコンソーシアム第8回中間成果報告会」、および「けいはんなR&Dイノベーションフォーラム2023」(「けいはんな学研都市先端シーズフォーラム」と合同開催)をオンライン形式で開催しました。

【2023年度中間成果報告会】
 コンソーシアム会員を対象として以下の報告を実施しました。

<議案>
 ・コンソーシアム全体の運営や各WGの取組み
 ・K- PeP (けいはんな公道走行実証実験プラットフォーム)の活用
 ・住民サポーター組織「clubけいはんな」の取組み

【けいはんなR&Dイノベーションフォーラム2023】(クリックすると案内が見えます)

 今回は、「ChatGPTで未来はどうなる ~けいはんな学研都市での生成AI活用の可能性~」をテーマとして実施し、100名を超える方々にご参加頂きました。

<コンソーシアム活動報告>
 コンソーシアムの活動紹介の後、コンソーシアム会員企業様より、下記のテーマで活動事例を紹介いただきました。

「自動運転車両についての取組紹介」 
 株式会社アウトソーシングテクノロジー 
 インテグレーション事業本部 プロフェッショナルサービス部 DXモビリティ課 担当課長 松山 貴史 氏

「『スマートけいはんなプロジェクト』の避難誘導実証について」 
 NTTコミュニケーションズ株式会社 
 ビジネスソリューション本部スマートワールドビジネス部 スマートシティ推進室 主査 石間 裕基 氏

<特別講演>

特別講演では、「ChatGPTで未来はどうなる ~けいはんな学研都市での生成AI活用の可能性~」をテーマとして、ChatGPTに代表される生成系AIの分野に精通するお二人を講師としてお招きし、最新の動向や今後の展望等について、紹介いただきました。

最初に、名古屋大学 大学院情報学研究科 知能システム学専攻 フィールド知能情報学 教授の東中 竜一郎先生より、「対話システムにおける生成AIの活用」というテーマで講演いただきました。ChatGPTをはじめとする大規模言語モデルの仕組みをわかりやすく紹介いただくとともに、身振りや表情等の様々な情報を交えた対面に近い対話(マルチモーダル対話)に関するロボットコンペティションや会話を嚙合わせるための共通基盤(コモングラウンド)に関する最新の研究状況など、興味深い取り組みについての紹介がありました。相手を識別した会話は可能か、ChatGPTの公開により生成AIがブレークスルーしたのは何の技術によるものかなど、質疑応答も活発に行われました。

東中竜一郎先生のご講演のビデオはこちらから

次に、京都大学 大学院情報学研究科 情報学専攻 教授の鹿島 久嗣先生より、「機械学習: 経験から学ぶ人工知能とその可能性」というテーマでご講演いただきました。人工知能を支える中核技術として注目の高まる機械学習について、基本的な考え方および深層学習による性能向上から生成AIの登場に至る技術トレンドの変遷を紹介いただくとともに、生成AIにはまだ多くの技術課題があり、特に生成AIが起こす倫理的問題への解決には、人間とAIの協働による人間参加型AIの考え方が重要であることが紹介されました。人工知能の今後の充実や新たな拡大が期待される領域はどこか、最近の性能向上にハードウェアの進歩の影響度合いは低くなってきているのかなど、質疑応答も活発に行われました。

 
鹿島 久嗣 先生のご講演ビデオは、著作権の関係により、割愛しております。
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